こんにちは!矯正担当の槇本です。この度、産休から戻りました。
数ヶ月間、患者様にはご迷惑をおかけいたしました。
今後は母親として、お子様の患者様をもつご両親の気持ちにも寄り添える治療をして参りたいと思います。
さて、時々患者様に質問されるのですが、自分自身で矯正治療をする方法があるか、というのが今回のテーマです。
その答えは、『ある』です!!
詳しく解説していきましょう。
歯並びが悪くなる原因には様々な要因があると言われておりますが、大きく分けると「遺伝的要因」と「環境要因」の2つの原因があります。そのうちの環境要因が原因の場合は、自分自身で矯正治療をすることで改善することがあります。
・環境要因とは:口腔周囲筋の機能不全、姿勢が悪い、悪習癖(小さい頃の指しゃぶりや、食事の丸飲み、頬杖をつく)など
それはなぜでしょう?実は、歯列がバクシネーターメカニズム(舌圧は外側に、頬筋の頬っぺたの力、オトガイ筋・口輪筋の口唇圧は内側に力を加え、その力のバランスの取れた所に歯が並ぶこと)を持つからです。
口腔周囲筋の機能不全がある場合は、正しい顎の発達や呼吸、発音、咀嚼、嚥下(飲み込み)が正しく行われず、バランスが崩れ、その結果歯並びが悪くなってしまいます。
以下に具体的な筋肉の機能不全につながる癖を紹介します。
・唇にグッと力が入っていることがある
・くちゃくちゃ音を立てて食べる
・よく噛んで食べてない
・舌の先端がいつも上または下の前歯の裏に触れている
・舌の先端がいつも上下の前歯の間に触れている、または舌で押している
・水を飲み込むときに唇の周りに力が入る
・いつも口を開けている、無意識に開く
これらが当てはまる場合、環境要因による不正咬合という可能性が高く、自分でできる矯正治療があります。
それが『MFT』です!
MFT:口腔筋機能療法(Oral Myofunctional Therapy)。食べる(咀嚼)飲む(嚥下)、発音、呼吸、舌の位置、唇の位置などの改善を目的とした各種トレーニングを行うことによって口腔周囲の筋肉バランスを整えていく治療方法です。
MFTはいろいろ種類がありますが、そのうちの代表的な2つを紹介しましょう。
1.スポットポジション
舌の先端をいつも付けておく位置(赤丸部分/切歯乳頭後方)を覚える練習です。※舌の先端を丸めないことが重要です。
2.ティップスティック
スティックを口の前で持ち、舌の先を真直ぐに尖らせ強く押す。舌機能が不十分だと舌先が尖がらずに丸くなり、強く押せないこともあります。
このように、環境要因で不正咬合が生じた場合の、自分自身でできる矯正方法について紹介しました。
この他にも、症状によってたくさんの筋力トレーニングがあります。長年にわたってついたクセは、なかなか治らない事が多いので毎日コツコツ続けることに意味があります。
ご自身の不正咬合の原因が何か知りたい、またわからないことがある場合は、ぜひ当院で一度無料相談をご利用ください。お待ちしております!