東京都荒川区南千住4-7-1 BiVi南千住2階 南千住駅すぐの矯正歯科
外国人と日本人では歯並びに対する意識が違います。
日本では今でも八重歯がかわいいという患者様がいらっしゃって、驚く事に、八重歯にして下さい、と希望される患者様もいます。アメリカでは、八重歯は、ドラキュラを想像してしまい、悪歯並びと認識されています。
南米では、上の真ん中の歯の間に隙間があると、運が開けるという言い伝えがあり、マドンナさんも、一時期、すきっ歯にしています。
また、ヨーロッパでは、アメリカ人の歯並びへの意識の高さを揶揄する方々もいます。何度か記述していますが、矯正治療はしなければならないものではなく、その国々の文化の基準に合わせて、された方が良いものだと考えて良いのではないでしょうか。
中流以上の家庭の子供は、ほぼ全員と言っていいほど子供のうちに歯列矯正をして歯並びをきれいにします。また、歯磨きの仕方やデンタルフロスの使用も教わっています。最近でこそ、日本でもデンタルフロスを知っている人は多いですが、以前、映画で歯磨きの後、アメリカ人が指を口の中に入れているのをみて、不思議に思ったことがあります。
アメリカでは、コミュニケーションをとる時、ボディランゲージを多用します。このボディランゲージには、笑顔で歯を見せながらですので、綺麗な歯並びが必要なのです。一方、日本の文化では、女性は口元に手を当て、歯を見せずに笑うのが美しいとされます。男性は、歯を見せてえ笑うことを良しとされていません。
またアメリカではハグや頬と頬を合わせる文化があります。そういった理由から、アメリカ人が口臭や体臭に気をつけ、洗口剤や香水といった物を使用しているのではないでしょうか。そして日本人は、人との距離間をとても大切にする文化で、あまり至近距離でコミュニケーションをとりません。日本人が口臭ケアに対して意識しないのは、この文化背景によるものであると考えられます。
しかし近年、日本人も歯に対する意識が変わってきています。それは、インターネットの普及により、欧米の文化意識が簡単に入手できるようになった事と、矯正治療を経験したご両親様がご自身の子供も矯正治療をさせようと、なってきているからだと思います。
例えば、ヘッドギアという、少し大変な装置があります、お母様が小学生の頃使用されていらっしゃると、お子様にも抵抗なく、使用して頂けます。
話はそれましたので、海外の矯正治療費をお話いたします。
海外の治療費で大切なのは、為替があります。
1ドル80円と120円では、全く違います。アメリカでは、5,000~7,000ドルですが、日本円に換算すると治療費7,000ドルでしたら、1ドル80円なら、56万円、1ドル120円なら、84万円になりますので、日本と変わりません。
また、アメリカの矯正治療は保険が効くので安いと言われてますが、確かに効くこと効きますが、日本の健康保険とは異なります。イメージとしては、個人ではいる生命保険や学資保険のようなものです。子供が産まれたら、将来矯正治療をすると考えて、保険に入り、積み立てをしておくだけです。
イギリスでは、矯正治療が必要だと認定されれば、18歳以下で矯正治療を始めれば、日本と同じ健康保険システムで、なんと治療費が無料です。
ただし、治療開始まで順番待ちはあるようですが、矯正治療は、直ぐに始めないといけないわけではないので、問題ありません。19歳になってしまうと、保険は効かず、60万円ほどかかってしまうようです。従って、18歳までに矯正治療をされる人がとてもおおいです。
韓国では、歯に関しては日本より文化も意識も全て上だと思います。歯並びへの関心が高く、歯並びが悪いととてもコンプレックスを感じます。
日本と比較して、治療費は半分の50万円程なので、矯正治療をされる人が多いです。必然的に、歯並びが綺麗な人が益々多くなります。
フィリピンでは、歯列矯正が15万円ほどでできます。平均年収からみると、とても高額です。
日本で矯正をしていると、少し恥ずかしい面もあったりするのですが、フィリピンでは「ファッションの一部」のような存在です。ただ、フィリピン人にとってはまだまだ高価なため、「お金持ちの象徴」として認識されており、治療が終わっているにも関わらず、矯正器具をつけたままにしているフィリピン人がいるくらいです。カラーゴムをする患者様が多いです。
日本の場合は、ブラケット装置を付けた後、1か月に1回受診し調整を行いますが、フィリピンの場合は、2~3か月に1回という医院もあるようです。レントゲン設備がない医院もあり、そのため、レントゲン専門クリニックに行き、必要な検査を受ける必要があります。「歯列矯正パック」で、レントゲン2種類、歯形、写真撮影などで1万円位かかります。
治療費ですが、日本と異なり、年齢や各自の症状によって異なります。矯正専門医院で、年間費用は 2,000ユーロ(26万円)~ 2,500ユーロ(32万円)前後です。
括弧内は1ユーロを130円とした場合です。年間費用なので、治療に平均2年かかるとなると、総額は4,000ユーロ(52万円)~5,000ユーロ(64万円)です。
平均的なイタリア家庭では大きな出費で、分割払いが一般的です。
小学生の高学年になると矯正歯科に通い始める子供達が多くなり、歯の矯正をするのが普通です。
フランスの医療保険システムは、日本と同様です。治療費の7割は国民健康保険が負担をし、残りの3割が自己負担になります。ただ、上限120ユーロ(16,000円)までと決められています。 日本では、先天異常の患者様と骨格性不正咬合で手術を併用する患者様しか、保険は適応されませんが、フランスでは、16歳までは、矯正治療費に関しても、この国民健康保険が適用されます。17歳になると全額自己負担になります。従って、フランスでは早くから子供達が歯科矯正に通い始めます。イギリスと似ています。
矯正治療費は、2年で、総額は1,800ユーロ(23万円)~ 4,000ユーロ(52万円)で、その平均は2,600ユーロ(34万円)です。半年で650ユーロ(85,000円)の治療費がかかる場合、国民健康保険は半年で193ユーロ(25,000円)の還付が上限です。半年で85,000円の治療費 - 国民健康保険が25,000円還付 = 差額 60,000円 が自己負担となります。そうすると、実質的に2年間で、患者様がお支払いになる費用は、平均で24万円ということになります。
18歳成人までに70%の子供が矯正治療を受けます。
驚くべき普及率ですが、外国人が沢山くる観光立国なので、歯並びは重要なのだと思います。患者様のうち、90%近くが子供の時に治療をします。矯正治費は、検査診断費用が約2万円、治療費が半年ごとに10万円。治療期間2年間では40万円ほどです。タヒチはフランス領なので、、フランスとほぼ同額です。
フランスと同様に、16歳以下を対象に、国が治療費の一部を負担するので、2年間で124,000円の補助金額があります。従って、患者様がお支払いになる治療費は30万円ほどになります。
オーストラリアでは、歯並びは人生の基本的要件として考えられているためか、低所得層の子育て世帯や、生活保護世帯および障害者世帯には、公的補助があります。
従って、子供の30~40%が矯正治療を受けます。矯正治療をされる患者様は、子供が80%です。
矯正治療費は6,000~9,000豪ドル(日本円で54~81万円)です。裏側矯正はAUD$14,000(120万円)もします。支払いは月払いが可能です。
ブラジルでも、日本より歯並びの意識が高く矯正治療をされる人はとても多いです。私が在籍していた東京医科歯科大学でも、ブラジルからの留学生はとても多く、約3年ほど勉強されブラジルに戻り、開業され、多くの患者様を治療しています。
矯正治療費も安く20万円ほどです。ブラジルの人の平均年収200万円から考えると、10分の1なので、それほど高い感じもないのかもしれません。金属のブラケットを付けて、カラーゴムでは針金を留める患者様が多く、国民性の違いと思います。
当院でも、カラーゴムは対応していますが、ほとんどの患者様は、透明なブラケット、白い針金を希望されます。カラーゴムをされる患者様は、日本では1パーセントもいないのではないでしょうか。
カナダでは、歯並びが悪いというだけでマイナスイメージを持たれてしまいます。歯並びが悪いと、育った環境が悪いとまで思われる事もあります。そのため、親は子供の歯並びが悪いと、矯正を受けさせる文化が定着しています。
しかも、ほんの少しのよじれだったりもまっすぐに矯正します。多くの人が歯列矯正をするため、歯科矯正をしていても恥ずかしさや周りからの視線はありません。隣国がアメリカなので、アメリカの感覚と似ていると思います。
最近では、ワイヤー矯正よりも、カナダではマウスピース矯正が主流のようです。ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療費に差はなく、55万円ほどです。カナダは共働きが多く、世帯年収が高く、矯正治療費もそれほど負担には、ならないのかもしれません。
〒116-0003 東京都荒川区南千住4-7-1 BiVi南千住2階