東京都荒川区南千住4-7-1 BiVi南千住2階 南千住駅すぐの矯正歯科
お子さんに唇を内側に巻き込んだり、かんだりする癖はありませんか?
下唇をかむ癖があると上顎前突(出っ歯)に、上唇をかむ癖があると反対咬合(受け口)を誘導してしまいます。このような悪習癖が原因の歯列不正は矯正で歯を動かすだけでなく、原因となっている癖自体を是正することが必要不可欠となります。
しかし、癖というのはなかなか意識だけでは改善できないものですよね。そこで、歯科矯正の分野では物理的に悪習癖を除去する装置があります。吸唇癖・咬唇癖の場合にはリップバンパーを使用します。前歯と口唇の間にバリケードのような装置を入れることで2者の位置が遠くなり物理的に唇がかめない状態を作り出します。
皆さんの舌の先は普段どの位置にありますか?下の前歯の後ろ?それとも上顎にピッタリくっついているのでしょうか?
もしかして、クルンと丸めてあるのでしょうか?実は舌の先の正しい位置は、上あごの前歯の内側にあるふくらみ部分です。ここをスポットと呼びます。舌癖(ぜつへき)とは、舌をスポット以外のところに置いていたり、舌で歯を押したり、歯で舌をかんだりする癖のことをいいます。
舌癖は歯列不正の原因になったり、矯正後きれいに並んだ歯並びが後戻りしてしまったりする矯正治療において無視できない口腔習癖です。
① 低位舌(ていいぜつ) 舌の先がスポットについておらず、下あごの歯列弓の中にピッタリと収まってしまっている状態のことをいいます。舌が常に下の歯の内面に押し付けられていることから舌の側面部分には歯のあとが波状についています。 |
② 咬舌癖(こうぜつへき) 舌をかんでしまう癖です。主に前に出して咬むことが多いです。 |
③ 舌突出癖(ぜつとっしゅつへき) 舌を前に押し出してしまう癖です。咬舌癖や指しゃぶりが慢性化すると、常に上の歯と下の歯の間に舌や指がある状態が続きますので、上と下の歯がかみ合わなくなり上下間に隙間ができてしまいます。さらにその隙間に舌を入れることが癖になり、舌突出癖:タングスラストに移行してしまいます。 |
④ 異常嚥下癖(いじょうえんげへき) 食べ物、飲み物を飲み込むときに舌が前に出てしまう癖です。 しかし、上記のような舌癖が原因で開咬(上下の歯がしっかりかみ合わない状態)になっている場合、異常嚥下癖になりがちで、飲み込む際に上下の歯がかみ合わないために、舌を上あごの歯と下あごの歯の間に挟み込むことで飲み込もうとします。 |
舌癖が原因の歯列不正は舌癖を改善しないとよくなりません。せっかく矯正装置をつけて歯を並べなおしても、また舌の押す力により後戻りしてしまいます。
しかしそうは分かってはいてもなかなか治せないのが癖ですよね。そこで物理的に舌が前に出てこられないようにする装置があります。タングガードという装置で舌が前に出るのを防いでくれます。画像のような柵状のものや針状のものもあります。使用感は悪いですが、悪習癖改善のために使用させていただく場合もあります。
また、口腔筋機能療法(MFT)という舌や頬などお口の周りに筋肉を鍛える訓練も並行して行うことで全体的にバランスの取れた口元を目指していきます。
指しゃぶりを長期間していると、歯並びに多大な影響が出てきます。
赤ちゃんが指しゃぶりをするのは成長過程においてごく普通のことであり、このころの指しゃぶりは無理に辞めさせる必要はありません。では何歳ぐらいまでは指しゃぶりをしていてもいいのでしょうか。何歳になったらやめさせた方がいいのでしょうか。
歯ならびやかみ合わせに影響が少ないのは4歳まで、遅くとも5歳をすぎたら指しゃぶりをやめた方がいいと考えられています。指しゃぶりは,前歯の生え替わり時期まで持ち越さない方が良いでしょう。
一般的に指しゃぶりは親指を吸います。親指をくわえて強く吸うと親指の腹が上あごに強く押し付けられることなります。これにより前歯を前方に押し出す力が常にかかっていることになります。また指を吸って口腔内が陰圧になることで頬も内側へ吸い込まれ、歯を頬が内側へと押し込む力がはたらきます。
このような原因から以下のような不正咬合を誘発します。
① 上顎前突 いわゆる出っ歯の状態です。親指を吸うことで上の前歯が前方へ押し出された状態です。 |
② 開咬 上下の前歯がかみ合わない状態です。常に指がお口の中に入っていることにより、指の入るスペースが上下の歯と歯の間にできてしまった状態です。前歯で食べ物をかみ切ることが出来なくなります。 |
③ 狭窄歯列弓 指を吸っていることでお口の中が陰圧になり、頬が内側へ吸い込まれ、頬の力で歯が内側に倒れてしまった状態です。上の歯並びがきれいな弧を描くことが出来ず、交差咬合へとつながります。 |
④ 交差咬合 上の歯が下の歯を少し覆うような状態が正常な歯並びですが、上の歯並びが狭窄してしまっていると、これが反対になってしまいます。この状態を交差咬合といいます。 |
◎手袋や指サック、テーピングなどで指を覆って寝る
◎パジャマの袖を通さないで寝る・パジャマの袖を縛って寝る
◎苦い(辛い)マネキュアを塗る
舌突出癖(タングスラスト)、弄舌癖(ろうぜつへき)の疑いがあります。これらが原因で開咬という噛み合わせになっています。 (弄舌癖:舌の先で歯の隙間に挿入したりする癖の事です。乳歯が抜けて気になり舌で触っていたりして癖になってしまいます。)
タングガードやタングクリブを装着する事により、強制的に舌が前に出ないようにしまいます。
装着した日は、違和感が大きく辛いですが、徐々に慣れていきますので、ご安心下さい。数ヶ月で効果が得られますが、直ぐに装置を外すと後戻りを生じてしまいますので、長期間装着しておく事をお勧めします。
タングガードやタングクリブで開咬の改善が見られない場合、ブラケットを装着して、顎間ゴムを使用して積極的に改善した方が良い時もあります。また、後戻り防止の為、タングガードやタングクリブをそのまま装着し続けることもありますし、舌癖防止装置に変更する場合もあります。
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